商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2023年12月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2023年12月の夜空

南東の空

南東の空
この星空が見える時間
12月初旬21時半頃
12月中旬20時半頃
12月下旬19時半頃

22日に冬至を迎える今月は、最も日暮れが早く、最も夜が長くなります。日没後間もなく、夜空でいち早く輝きだすのは木星で、次いで輝きだすのは、東の空の冬の1等星たちです。全部で7個ある冬の1等星の広がりは大きく、最期に昇ってくる大星(シリウス)が姿を見せるのは、日暮れからだいぶ時間が経ってからになります。大星は、地球から見える恒星(太陽のように自ら輝く星座を形づくる星)の中で最も明るい星です。大星が昇って1等星が勢ぞろいすると、東の空はとても華やかになります。1等星が勢ぞろいしたら、冬の大三角を探してみましょう。その一角、赤く輝く平家星(ベテルギウス)を中心に、取り囲む残りの1等星を結んでいくと、大きな六角形「冬のダイヤモンド」も見つかるでしょう。冬のダイヤモンドの上には、星団すばる(プレアデス星団)も淡く輝いています。目のよい人なら6個の星が見えることから「むつら星(六連星)」という名前も伝わりますが、実際には100個以上の星が集まった若い星の集団です。街中でも輝いて見える1等星たちとは違い、すばるは微かにふわっとしか輝きませんが、十分に暗い空では、その淡さが逆に存在感を見せます。ぜひ、自分の目で確かめてみてください。ほとんどの1等星は、すばるよりはるかに近く、近いからこそ明るく見えています。もしすばるが同じくらいの距離にあれば、キラキラと1等星の輝きを見せます。一方、1等星の中でも平家星と源氏星の二星は、すばるよりもっと遠くにあるにもかかわらず、とても明るく見えています。実際にはこの二星は、桁違いに明るいのです。それぞれの星の本当の姿を想像しながら眺めると、星空がまた違って見えてきます。

北西の空

北西の空
この星空が見える時間
12月初旬20時半頃
12月中旬19時半頃
12月下旬18時半頃

西の空では日が暮れてすぐ、夏の1等星がつくる夏の大三角が低いところに輝きだし、間もなく沈んでいきます。十文字星は、東の空に昇るころは横向きに寝ていますが、西の空では水平線に立ち上がる十字架のように輝き、クリスマスシーズンにとても似合う姿を見せます。聖書には、3人の賢者が明るく輝く特別な星を見て救い主の誕生を察知し、ベツレヘムでキリストを見つけ出したと書かれています。賢者の見たそのお告げの星は、紀元前7年にうお座で接近して輝いた木星と土星であったろうという説があります。今月の夜空にも木星と土星が輝いていますが、このお告げの「ベツレヘムの星」が輝いていたのは、今月見える両惑星の、ちょうど中間くらいの位置だったと考えられます。そんな歴史的な空を想像しながら夜空を眺めてみるのも、面白いでしょう。冬至を過ぎると、太陽が昇っている時間が徐々に長くなっていきます。世界が陰から陽に転じて生命が復活していくことはどの民族にとっても喜ばしく、最近では北欧の冬至祭が話題ですが、日本にも小豆粥や南瓜を食べて邪気を払い、柚子湯に入って禊ぎをする習慣が古くからあります。クリスマスが12月25日に”なった”のも、冬至と深い関係があるとも言われます。冬至の月、陰が極まり陽に転じる今月の夜を、どうぞじっくり味わってください。

明け方東の空に明けの明星・金星

先月に続き今月も、明け方の東の空には明けの明星・金星が明るく輝きます。昼の長さが最も短くなるのは冬至の日ですが、日の出が最も遅くなるのは、実は場所によって冬至から少し前後します。それでもやはり今月は1年で最も日の出の遅い時期なので、それほど早く起きなくても明け方の星空を見られる絶好のチャンスです。金星はとても明るいので、日の出の30分前、6時半ごろの朝焼けの空にもよく輝いて見えます。6時ごろならば春の大三角も一緒に見ることができるでしょう。ぜひ、早朝の星空も楽しんでみてください。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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