商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2023年8月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2023年8月の夜空

南東の空

南東の空
この星空が見える時間
8月初旬21時半頃
8月中旬20時半頃
8月下旬19時半頃

8月になると日暮れとともに、東の高い空に1等星のおりひめ星(ベガ)、ひこ星(アルタイル)、あまのがわ星(デネブ)が輝きだし、大きな夏の大三角を描きます。あまのがわ星を頭にいただく十文字星は、ちょうど天の川の流れと重なり、その流れはおりひめ星とひこ星の間を通り、南の水平線に向かっていきます。おりひめ星・ひこ星・天の川を愛でる七夕は、本来旧暦七月七日の節句で、今年は8月22日がその日にあたります。七夕の夜は、半月より少し細い七日の月が天の川の西に輝きます。その月を舟に見立てたのは、七夕伝説が生まれた中国ではなく、日本と言われます。現在でも昔ながらの七夕の行事を続ける京都・冷泉家の乞巧奠(きっこうてん)では、手水鉢に張った水に七夕の星を映して愛でるそうですが、船上では空に星を眺めつつ、海面に映る月を愛でるのはどうでしょう。水面に映る月は光の道をつくり、それは海上ならではのとても美しい光景です。天の川の流れていく先、南の低い空には赤い1等星・赤星(アンタレス)が輝きます。赤星が見つけられたら、釣針のような形をした魚つり星も見えてきます。西洋ではサソリに見立てられた魚つり星は、あまり高くに昇らない星座ですが、8月は暗くなるとちょうど真南にきて見えやすいところにあります。その魚つり星の最も曲がる部分の暗い星は、一見ひとつの星に見えますが、実は4等星と5等星のふたつの星が重なるように輝く二重星です。大気の揺らぎ具合でチラチラと片方ずつが見えるようすが相撲をとっているようだと、昔は日本各地で「すもとり星」という名前で呼んでいたそうです。街中ではなかなか見えない星ですが、海上の開けた暗い空なら見えるかもしれません。ぜひ探して観察してみてください。

北東の空

北東の空
この星空が見える時間
8月初旬21時半頃
8月中旬20時半頃
8月下旬19時半頃

西側の空でひときわ明るく輝いているのは、麦星(アークトゥルス)です。麦の刈り入れ時をだいぶ過ぎて西に傾きましたが、相変わらず熟れた麦のようなオレンジ色の美しい輝きを見せています。麦星とともに春の大曲線を描いていた北斗七星は、春先の高い空で柄杓を伏せたような姿から、柄杓をぶら下げたような姿に変わりました。夜が更けると更に低い空に移っていくので、北斗七星のシーズンはそろそろ終わりとなります。北斗七星が見えづらくなるにつれて北東の空に昇ってくるのが、いかり星です。高い空ではM字形に見えてやまがた星という名前ががしっくりきますが、低い空ではW字形に見えて、船の碇に見立てたいかり星がぴったりに思えます。低すぎる空ではやはり見えづらく、7〜8月が碇らしいいかり星が楽しめる季節です。頭上から北側に延びる天の川は、このいかり星へと流れます。南側の濃い天の川に対して薄く気づきにくいかも知れませんが、月の見えない夜は、大空を渡る天の川を見渡してみてください。お盆のころになると、いかり星の少し下のあたりから放射状にペルセウス座流星群の流星が流れます。今年は10日を過ぎると月明かりの影響も少なくなり、好条件です。楽な姿勢で空全体をボーッと眺め、流星を待ってみましょう。

明けの明星・金星夜中の明星・木星

今年に入りずっと宵の明星として見えていた金星が、今月中旬に太陽と同じ方向にになる、つまり地球から夜空に見えない期間に入ります。その後下旬になると、明け方、日の出前の東の低い空に明けの明星として見えるようになります。一方、今月は深夜になると東の空に木星が昇ってきて、金星には及ばないもののとても明るく、おりひめ星の10倍もの明るさで輝きます。地球より内側で太陽を廻る金星は、明け方か夕方の低い空にのみ見えますが、外側を廻る木星は夜中にも見えることから、夜中の明星と呼ばれることもあります。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

    詳細はこちら

  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

    詳細はこちら

  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

    詳細はこちら

  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

    詳細はこちら

  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

    詳細はこちら

PAGE TOP