商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2023年11月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2023年11月の夜空

南東の空

南東の空
この星空が見える時間
11月初旬20時半頃
11月中旬19時半頃
11月下旬18時半頃

11月3日、木星が太陽と真反対の位置にきます。以降木星は日没とともに東の低い空で一番星として輝きだし、夜明けまで大空を渡りながら、一晩中夜空をにぎわすようになります。東の空には木星に続いてすばる(プレアデス星団)、すまるのあいて星(カペラ)、すばるのあと星(アルデバラン)が昇ってきて、その後も夜中までに冬の明るい1等星たち次々と昇ってきます。秋から冬の東の空は、とてもにぎやかです。キラリと輝く木星や1等星に対し、すばるは暗い星が集まっている星団で、淡く輝きます。真正面に見るとその淡さ故によく見えませんが、目の端で斜めに見るように空を見渡すと、ポワッとした淡い輝きが浮きあがってきて目に留まります。とても不思議な輝きです。目の良い人には6個ほどの星が見えることから「むつら星(六連星)」という名前も伝わります。一方頭上には、少し暗い2等星が描く秋の四辺形がぽっかり浮かんでいます。その端から続くアンドロメダ座には、古くはアンドロメダ星雲とよばれていた天体があります。すばるより更に淡く小さい雲のように見えますが、約100年前にはるか遠くの数千億個もの星々の集まり、銀河であることがわかりました。私たちも、星座をつくる星々と天の川として見えている星々とでひとつの銀河を作っていますが、アンドロメダ銀河は250万光年彼方にある、私たちとは別の銀河です。このふたつの銀河はいま互いに徐々に近づいていて、40億年後には衝突し、やがて合体してひとつの銀河になると考えられています。星々の放つ微かな光、微かな動きを捉えることで描かれる未来です。

北西の空

北西の空
この星空が見える時間
11月初旬20時半頃
11月中旬19時半頃
11月下旬18時半頃

秋も深まる11月ですが、西の空にはいま少し夏の1等星が描く夏の大三角を見ることができます。おりひめ星(ベガ)とひこ星(アルタイル)の間には、天の川が見られます。薄い雲のように、微かにしか見えない天の川ですが、この帯状の流れはあまのがわ星(デネブ)をとおり、やまがた星(カシオペヤ座)に重なるように、北東の空へと続いています。月明かりのない夜なら、すばるを見るのと同じように目の端で見ると、きっと見えてくるでしょう。夏の大三角に重なる天の川は年明けには見えなくなってしまいますが、やまがた星からすまるのあいて星(カペラ)やオリオン座へと続く天の川は、これから冬にかけて見頃となっていきます。地球を取り囲むように見えるこの天の川の正体は、太陽や星座をつくる星々よりさらに遠くで輝く星々の微かな光で、その光が帯状に見えることから、星々は薄い円盤状に分布していて、私たちはその円盤の中にいることがわかります。この星の集団は天の川銀河(銀河系)とよばれ、アンドロメダ銀河と同じような姿をしていると考えられます。現在ははるか遠く、小さく微かにしか見えないアンドロメダ銀河ですが、40億年後の衝突の前には、夜空いっぱいに広がる大きな姿に見えることでしょう。天の川が2本あるように見えるのかもしれません。

明け方の空に輝く明星・金星

今月も、未明から東の空に明けの明星・金星が輝きます。日に日に日の出が遅くなってきて、金星は午前6時ごろでも朝焼けの空に輝く姿が見られます。下旬になると、1等星でできる春の大三角も一緒に見られるでしょう。まだ冬にもなっていませんが、明け方の空には春の星々が姿を見せるのです。上旬は、もう30分早起きすると東に金星、西に木星と、ふたつの明星が輝く空が見られます。特に9日、10日は金星のそばに細い月も寄り添い、南西の空には冬の明るい1等星も勢ぞろいし、とてもにぎやかな空になります。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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