商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2023年3月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2023年3月の夜空

南西の空

南西の空
この星空が見える時間
3月初旬21時半頃
3月中旬20時半頃
3月下旬19時半頃

冬の夜空をにぎわしていた1等星たちは、3月に入るとだいぶ西に移動して、日没後まもなく頭上から南西の空に現れます。「冬のダイヤモンド」とは6個の1等星を結んでできる大きな六角形のことで、そのダイヤモンドの中では、存在感のある赤い1等星・平家星(ベテルギウス)が輝いています。いつもならダイヤモンドの中で明るく輝くのはこの平家星ひとつだけですが、今月は赤い惑星・火星も輝いています。どちらも赤い色をした星ですが、平家星は太陽と同じ恒星で、ほぼ水素とヘリウムのガスでできており、星の内部で起こる核融合でエネルギーが発生し、自ら光を放っています。太陽の20倍もの質量をもつ平家星は、かつては源氏星(リゲル)のように白い星でしたが、年老いて膨張し、今は赤く輝きます。近い将来(といっても10万年くらい先)、爆発して寿命を終えると予想されます。一方、火星は、太陽が誕生したときに周囲に残った物質でできた、地球と同じ岩石質の惑星です。自らエネルギーを生みだすことはできず、太陽光を受けて、その反射で輝いています。火星にはかつて液体の水があった証拠があり、そのころ土中の鉄分が錆び、その赤錆びを含む土が表面を覆っています。そのため、太陽光を赤く反射するのです。「赤い星」といっても、ふたつの星が赤く輝くしくみはまったく違います。一見同じように見える他の星々も、明るい・暗いだけでなく、よくよく調べると、さまざまな個性があります。目に見える星々の違いも、ぜひ探してみてください。

北東の空

北東の空
この星空が見える時間
3月初旬22時半頃
3月中旬21時頃
3月下旬20時頃

北極星は、地球の南極から北極を通る自転軸を宇宙へ延ばしていった先にある星で、北極に立てば頭上で輝きます。南半球では見えませんが、北半球では観察する場所の緯度の高さで常に真北の方角に見えるので、方角の指針となる星です。いきなり見つけるのは難しい星ですが、北斗七星やカシオペヤ座をたよりにすると、簡単に見つけられます。このふたつは北極星を挟んで反対にあり、どちらも時間とともに、そして日々少しずつ、北極星の周りを反時計回りに動きます。必ずどちらかがよく見える高さにありますが、春や秋の宵は、両方がほどよい高さに見えるので、北極星が見つけやすくなります。ひしゃく形をした北斗七星が高いところに昇ってくると、ひしゃくの柄の曲線を延ばした先に、オレンジ色の星、麦星(アークトゥルス)が見つかります。明るい1等星で、低い空でもよく輝いています。さらにその先には白い1等星スピカが輝きます。その上方には、「?」を反転させたようなフック形の星の並び、といかけ星があります。これは、雨樋をかける金具に見立てられてついた日本に伝わる名前ですが、西洋では獅子の頭に見立てられ、ここにしし座がつくられました。獅子の尻尾にあたるデネボラは2等星で少し暗いですが、下方のふたつの1等星と結んでできる三角形は、春の大三角とよばれます。少しずつ暖かくなってくる3月、夜空も春めいてきました。

西の宵の空に輝く惑星たち

今月も、日没から間もなく、まだ夕焼けの茜色が薄く残る西の空に、宵の明星・金星が明るく輝きだします。初旬は、2日に金星に最接近する木星もそばで明るく輝き、宵の空はとても華やかです。金星は日に日に高度を上げていきますが、木星は逆に高度が下がります。下旬に入ると木星は見つけにくくなりますが、見える方角はほぼ同じなので、金星を見つけて低い方へ目を移していくと見つけられるでしょう。月末の5日間は、木星のすぐ近くに水星も現れます。滅多に見られない水星なので、木星と一緒に探してみましょう。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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