商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2023年4月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2023年4月の夜空

北東の空

北東の空
この星空が見える時間
4月初旬21時半頃
4月中旬20時半頃
4月下旬19時半頃

4月に入ると北東の空に、北斗七星がよく見えるようになります。7個の星が並ぶ北斗七星は、1等星より少し暗い星でできていますが、同じような明るさの星が連なっているのでよく目に留まります。「斗」は柄杓を意味する文字で、「北斗七星」はその形からついた名前が中国から伝わったものです。日本ではひしゃく星と呼ぶ地域は多かったようですが、ななつ星や四三(しそう)の星、舵(かじ)星というような名前も伝わっています。中国では北極星は天を治める天帝の星とされていて、夜空で北極星を周回する北斗七星は、天帝の車「帝車」である、という見方も史記に記されています。車輪が発明されたのは5千年以上前の古代メソポタミアと言われていますが、古代メソポタミアの星図にも、北斗七星は荷車として描かれています。4月の宵の空では荷車は逆さに見えますが、明け方になると北西の空で天に向かう姿になります。見立てはさまざまですが、洋の東西、時代を超えて、いつも人々に見つめられてきた北斗七星。春の夜空では一晩中よく見えて、時計の針のようなはたらきもしてくれます。ぜひ注目してみましょう。北斗七星の柄のカーブをそのまま延ばしていった先には、ひときわ明るい麦星がオレンジ色に輝いています。東の宵の空に麦星が見えるようになると、麦が熟れてくる季節がもうすぐやってくることを教えてくれます。北斗七星から延びるこの「春の大曲線」は、日本の星名を多く調べ残した野尻抱影が「真珠星」と呼びたいと言ったスピカへつながり、さらに帆船の帆を思わせるほかけ星へと続きます。そして上空には、西洋の草刈り鎌を連想させる「獅子の大鎌」を頭に持つしし座が、雄大な姿を見せています。

西の空

西の空
この星空が見える時間
4月初旬21時半頃
4月中旬20時半頃
4月下旬19時半頃

東の空に春の星々がしっかり見えてくるころ、西の空では冬の星々が沈もうとしています。冬の1等星を結んでできる大きな六角形は「冬のダイヤモンド」とよばれますが、その全体が見られるのはゴールデンウィークごろまでとなります。どうぞ探してみてください。この領域には7個の1等星が集まり、地球から見える星空で最もにぎやかですが、今年は明るい金星と火星も加わり、ひときわにぎやかです。そして地球と同じく太陽を廻る惑星である金星と火星は、いつも形を変えない星座の星々の間を、日に日に動いていきます。太陽から遠くゆっくり廻る木星や土星に比べ、速く廻る金星や火星は、地球から見た夜空での日々の動きも大きく、星座をつくる星々との違いがよく感じられます。6月末に夜空で最接近するまで、この二惑星は日に日に近づいていきます。地球との距離が日に日に変化するので明るさも変化して、最接近まで火星は徐々に暗くなり、金星は逆に明るくなっていきます。1週間おきくらいに観察してみると、星々の動きや明るさの変化にきっと気づきます。ぜひ、見てみてください。

宵の明星・金星 希に見る水星

日没後30分くらいすると、まだ暗くなりきらない空に、ひとつ、ふたつと星が輝きはじめます。今月も一番星は、西の空の金星です。4-5月は特に30°くらいの高さで輝きはじめ、沈むまでたっぷりと眺められます。4月の前半は、10°前後の低い空に水星も現れます。金星より太陽に水星は、沈むまで30分ほどしか見られるチャンスがありません。金星が見えたら、希にしか見られない水星も探してみて下さい。23日には金星のすぐそばに、細い四日月が並び、26日は火星とふたご座の金・銀ぼしの間に舟形の月が輝きます。夕空の星々にも注目です。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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