商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2023年5月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2023年5月の夜空

東の空

東の空
この星空が見える時間
5月初旬22時半頃
5月中旬21時半頃
5月下旬20時半頃

5月に入ると、日が暮れて空が暗くなると、北斗七星は北の空高くに現れます。真北の目印となるのは北極星ですが、それを見つける頼りとなる北斗七星とともに、5月の宵はどちらも北の空に縦に並んでよく見えます。中国では、夜空でほとんど動かない星、北極星は北辰ともよばれ、天の中心、宇宙の中心、天帝の星ととらえられていました。そして北の空で北極星を廻る北斗七星は、天を治め、護る役割を担うもので、北辰とともに信仰されるようになります。これは日本にも伝わり、聖徳太子が持ったとされる刀には北斗七星が象嵌され、七星剣として今に伝わっています。北辰信仰と北斗信仰は日本でいつしか融合して、妙見信仰として今も信仰されていますが、宵の北の空に北辰と北斗がそろってよく見える今の季節、夜空で生の星を拝むのはいかがでしょうか。北斗七星の曲線を延ばしていくとその先に、明るい麦星が、熟れた麦のようなオレンジ色に輝いています。5月の始め、八十八夜のころは、茶摘みの最適期としてよく知られていますが、瀬戸内では昔からこの時期を、魚島時(うおじまどき)とよぶそうです。これは鯛や鰆が産卵のために海面近くで群れて島のように見えるからで、星を目印に漁をする漁師たちは、この時期に明るく輝くオレンジ色の星を、うおじま星とよびました。農夫も漁師も、昔の人はみな身近な自然と星々をよく見て、結びつけていたことがわかります。北斗七星、麦星/うおじま星から更に続く春の大曲線は、一晩かけて天頂をめぐり、西の空へと移っていきます。そして東の空には、おりひめ星につづき、徐々に夏の星々が昇ってきます。

西の空

西の空
この星空が見える時間
5月初旬22時頃
5月中旬21時頃
5月下旬20時半頃

西の空では日没後間もなく、まだ暮れきらない空に宵の明星・金星が輝きはじめます。そして暗くなるにしたがい、金星のまわりに冬の1等星と火星がポツポツと輝きだします。月前半の20時前ならさらに、いろしろ(プロキオン)や火星の下の方に、沈む直前の冬の1等星が2,3個輝いて見えるでしょう。十分に暗くなると、金星はひときわ明るく、みごとに輝きます。星座をつくる星々は、毎日1°ずつ沈んでいき、1年経つと同じ空に戻ってきます。たとえば日が暮れて星が輝きだすとき、月初のふたつ星はかなり高い空に見えはじめますが、月末になると低い空に現れます。一方、惑星の火星は毎日変わらず40°、金星は毎日30°くらいの同じ高さに見えはじめます。惑星だけを見ていると毎日同じ星空に見えますが、星座をつくる他の星を日々見ていると、季節が進んでいくことを感じられるのです。明るい惑星たちに惑わされることなく、どうぞ星座を追いかけて季節の移ろいを感じてください。

明け方の空に輝く木星・土星

日没後30分くらいすると、まだ暗くなりきらない空に、ひとつ、ふたつと星が輝きはじめます。今月も一番星は、西の空の金星です。4-5月は特に30°くらいの高さで輝きはじめ、沈むまでたっぷりと眺められます。4月の前半は、10°前後の低い空に水星も現れます。金星より太陽に水星は、沈むまで30分ほどしか見られるチャンスがありません。金星が見えたら、希にしか見られない水星も探してみて下さい。23日には金星のすぐそばに、細い四日月が並び、26日は火星とふたご座の金・銀ぼしの間に舟形の月が輝きます。夕空の星々にも注目です。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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