商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2023年9月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2023年9月の夜空

南の空

南の空
この星空が見える時間
9月初旬21時半頃
9月中旬20時半頃
9月下旬19時半頃

太陽が沈んで30分ほどすると、徐々に空に星が見えはじめます。今月の夕空に輝きはじめる一番星は、きっと頭上で輝くおりひめ星(ベガ)でしょう。おりひめ星が見えてきたら、南寄りにひこ星(アルタイル)、東寄りにあまのがわ星(デネブ)も輝きだし、夜空に大きな夏の大三角が現れてきます。これら七夕の星々は初夏の星と思われがちですが、これからもまだ、晩秋までよく見えます。あまのがわ星から南西の低い空の南斗六星、赤星(アンタレス)に向かって流れている天の川も、これから秋に入ると空気が澄んできて、さらに見えやすくなるのです。七夕の星々はどれも白く輝いていますが、赤星はその名のとおり、赤く輝くさそり座の1等星です。夕陽が赤く見えるのと同じように、実は星も低い空に見えるときは少し赤味がかかります。9月以降は低い空にしか見えない赤星は、夏に見るよりさらに赤く見えるでしょう。日が暮れて間もない宵の時間帯、真西の空には熟れた麦のようなオレンジ色の1等星、麦星(アークトゥルス)が輝いています。麦星はおりひめ星に匹敵する明るい星なので、夏の大三角より先に、二番星として見つかるかもしれません。宵のうちはそこそこの高さに見えている麦星ですが、今月は2,3時間のうちに沈んでいきます。沈む直前にも観察すると、赤味がかった麦星が見られ、変化がわかるでしょう。ぜひ、時間をおいて見比べてみてください。南東の空には、土星が見えやすい高さに昇ってくるようになりました。8月末に太陽ー地球ー土星が一直線に並び、土星はいま1年で最も近く、明るく輝いています。このあたりは明るい星が少ない領域で、いつもはみなみのひとつ星(フォーマルハウト)がポツンと輝いていますが、今年はふたつの星が一緒に夜空をにぎわしています。

北東の空

北東の空
この星空が見える時間
9月初旬22時頃
9月中旬21時頃
9月下旬20時頃

東の空には、秋のシンボル・秋の四辺形がよく見えるようになってきました。4個の2等星を結んでできるこの四辺形は、明るい1等星でできる夏や冬の大三角に比べ、少し控えめなシンボルです。でもその控えめさは、秋の風情ととても似合っているようにも思います。一般にはギリシャ神話に由来するペガスス座として知られるこの四辺形は、日本ではその形から、ますがた星とよぶ地域がいくつもありました。そして枡に盛りすぎた穀物を掻き落とす斗掻き棒を、ますがた星から直線的に延びる星の並びに当てる地域もあったようです。四辺形のあとから昇ってくる星座に、うお座があります。星座が最初につくられた古代メソポタミアから今に伝わる星座ですが、暗い4等星を結んでできているので、見つけるのが少し難しい星座です。二手に分かれた魚が縄で結ばれているという、ちょっと不思議な構図をしているうお座ですが、元々この縄はメソポタミアを流れるチグリス川とユーフラテス川を表していると考えられ、秋の四辺形はふたつの川に挟まれた豊かな農地、もしくは古代バビロニアの中心都市バビロンを表すと考えられています。見る人や時代によって、同じ形もまったく違う見立てがされ、面白いです。皆さんもぜひ、独自の見立てで夜空を楽しんでみてください。

東の明けの空に冬の星々と金星

夜明け前の東の空には、冬の星々がもう昇ってきています。まだ残暑の残る9月ですが、最も涼しくなる明け方に冬の星々を眺めると、涼しさをいっそう感じられるような気がします。低い空には、冬の星々に少し遅れて明けの明星、金星も昇ってきます。金星の高度は日に日に高くなり、一方、日の出は日々遅くなってくるので、金星は下旬になるほど見えやすくなります。12日には新月前の細い月と並ぶ様子が目を引くでしょう。そして下旬には、金星から北寄りの水平線近くに水星も現れます。どうぞ明け方の空にも注目してみてください。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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