海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。
※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。
2024年の流星群
2024年9月の夜空
南東の空
- この星空が見える時間
- 9月初旬21時頃
- 9月中旬20時頃
- 9月下旬19時頃
9月に入ると20時ごろには空が十分に暗くなり、星がよく見えるようになります。空を見上げてまず目につくのは、頭上で輝く七夕の星です。まだ七夕の星?と思われるかもしれませんが、9月上旬はまだ文月、本来の(旧暦の)七夕の日からひと月ほどで、まだまだ見ごろです。おりひめ星(ベガ)・ひこ星(アルタイル)とともに「夏の大三角」をつくるあまのがわ星(デネブ)は、まさに天の川の中で輝く星で、そこから続く十文字星(はくちょう座)が見つかれば、南西の水平線へと向かう天の川の流れも見えてくるでしょう。南西の低い空には、さそり座の赤い1等星アンタレスが輝いています。アンタレスは、日本ではその色のまま赤星とよばれ、サソリの姿は釣針に見立てて魚つり星という名前が伝わります。魚つり星と南斗六星の間の辺りが、天の川の一番濃いとろこです。頭上の天の川はまだ当分見られますが、この辺りの空はそろそろ見納めの時期となります。月明かりのない夜は、ぜひ眺めてみてください。一方東の空では、土星が一年で最も明るくなる時期を迎え、よく輝いています。土星の少し南寄りの空には1等星のみなみのひとつ星も輝いています。いつもはポツンとひとつ輝いている星ですが、ここ数年は木星や土星が近くで輝き、少しにぎやかです。太陽を廻る惑星は、夜空で星座の中を常に移動しています。ゆっくり移動する土星も2,3年もすると移動してしまい、みなみのひとつ星はまたポツンとひとつ輝く星になります。
北西の空
- この星空が見える時間
- 9月初旬21時頃
- 9月中旬20時頃
- 9月下旬19時頃
北東の空には、カシオペヤ座がよく見えるようになってきました。アルファベットのMを横倒しにしたように、5個の星が並んで形づくっています。日本ではこれを山がふたつ並んでいると見立て、やまがた星という名前が伝わっています。やまがた星からは、常に真北で輝き、方角を教えてくれる北極星を見つけることもできます。いきなり見つけることが難しい北極星は、春から夏にかけては北斗七星がよく見えて頼りになりましたが、これから冬にかけては、このやまがた星が頼りになります。頭上で輝くあまのがわ星からは、南西だけでなく、北東の水平線へも天の川が流れています。北東へ流れる天の川は、ちょうどやまがた星に重なっているので、目印にするとよいでしょう。天の川のような淡い光は、正面切って見るのではなく、目の端を使って斜めに見るのが観察コツです。そのように見ると、淡い雲の筋のような天の川が浮かびあがってきます。月明かりのない夜に、どうぞ試してみてください。
宵の明星・金星と夜中の明星・木星
9月に入ると、西の低い空に金星が見えるようになってきます。宵の明星ともよばれる金星は、星座をつくる恒星よりはるかに明るく、日没から15分くらいすると、いち早く夕焼け空に輝きはじめます。まだ薄明るい空に輝く金星ならではの輝き、ぜひ楽しんでみてください。宵の明星は、これから3月まで楽しめます。金星に次いで明るい星は、木星です。9月に入ると、深夜0時ごろに東の空に昇ってきます。宵と明けの空にしか見えない内惑星の金星と違い、外惑星の木星は、夜中に見ることができるので、夜中の明星ともよばれます。
- 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
- 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
- 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
- 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。