海の上から見る星空は、普段陸から見ている星空と違って、街の明かりや山に邪魔されることがないのでとっても綺麗です。頭の上から水平線まで、360度どの方角も見渡すことができます。陸からでは広い砂漠や草原、高山の上からしか見られない、特別な星空を、さんふらわあからどうぞお楽しみください。流星群や天の川を見た記憶は、忘れられない想い出になります。
※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。
2022年の流星群
2022年9月の夜空
南の空
- この星空が見える時間
- 9月初旬21時半頃
- 9月中旬20時半頃
- 9月下旬19時半頃
9月はまだまだ残暑が厳しい時期ですが、今年は10日に中秋、23日に秋分を迎え、暦はすでに秋に入っています。中秋とは旧暦の八月十五日のことで、秋の真ん中にあたる日です。十五夜だから満月と思われるかもしれませんが、実は必ず満月になるとはかぎりません。でも今年の中秋は月の出の直後に満月になるめぐりで、西に夕日が沈むのを見届けてしばらくすると、東の空に夕日のように赤く染まったまん丸い満月が昇ってくるのを見られるでしょう。月は毎日50分ほど昇ってくる時刻が遅くなり、また日々、星座の中を移動していきます。地球も月も、惑星もほぼ同じ平面で太陽の周りを回っているため、月の描く空の通り道は惑星の通り道と近く、月は8日に土星と、11日に木星と、そして17日には火星と接近遭遇します。明るい惑星たちは月に負けずに輝くので、接近する月と惑星は夜空のアクセントとなり、私たちの目を引きます。天頂には、3個の1等星が描く夏の大三角がよく見えます。あまのがわ星はまさに天の川の中で輝いている星で、天の川はそこからおりひめ星・ひこ星の間を通り、南西の低い空に向かって流れていきます。天の川が最も濃くなるのは、南斗六星や魚つり星のあたりの低い空です。街中では見えづらいところですが、水平線まで暗い空の広がる船上ではよく見えるので、晴れて月明かりがない夜は、ぜひ海にそそぐ天の川を辿ってみてください。東の空には、秋の四辺形とも呼ばれるますがた星がひっそりと昇ってきています。明るく目立つ夏の大三角とちがい、2等星が描く秋の四辺形は気づきにくいかもしれません。でも今年は明るい木星を頼りにすると、見つけやすいでしょう。秋の四辺形は一晩かけて大空を廻り、夜明けとともに西の空に消えていきます。
北の空
- この星空が見える時間
- 9月初旬21時頃
- 9月中旬20時頃
- 9月下旬19時頃
日没後、まだ夕焼けの残る低い西の空に輝きだす星は、麦星、アークトゥルスです。春は東の空に現れて一晩中輝き、初夏、麦の刈り入れ時には日暮れとともに天頂で輝きだすこの星は、熟れた麦のようなオレンジ色をしているのが特徴です。同じ1等星でも夏の大三角の星々より、もう一段明るくよく目立ちますが、半年のあいだよく見えていたこの星も、そろそろ見納めとなってきました。麦星から北の方に目を向けると、ヒシャク形の北斗七星の、柄の曲線が見えてきます。ただ、麦星より暗い2等星や3等星でできた北斗七星は、低いところの星は空の霞みでよく見えないかもしれません。ヒシャクの先の二星を結んで延ばしていくと、いつも真北で輝き、方角の指針となる北極星を見つけることができますが、この二星が見えないときは、カシオペヤ座を頼りにすることができます。ちょうど図の頃は角張った数字の3のような形に見えるカシオペヤ座は、深夜になると反時計回りに北極星の上のあたりまで移動し、アルファベットのMのような形に見えます。その姿から日本には、やまがた星という名前が伝わっています。夏頃は反対に低い空にW字形に見えることから、船の碇に見立てたいかり星という名前も伝わります。カシオペヤ座は、ちょうど天の川の通り道です。目の端を意識して空全体をぼんやりと眺め、薄雲のような筋が見えてきたら、それが天の川です。天頂の夏の大三角から南北に大空をまたいで流れる天の川は、9月の夜空の見どころなので、月明かりのない晴れた夜は、ぜひ見にいってみてください。
赤く輝く火星と明けの冬の星々
深夜になると、東の空に赤く輝く火星が姿を見せます。火星は地球のすぐ外側で太陽を廻る惑星ですが、太陽・地球と一直線に並んで地球に接近するタイミング(会合周期)が惑星の中で最も長く、2年2ヶ月に一度しか明るく見えるタイミングがやってきません。そのタイミングが今年12月1日にやってくるため、いま火星は日に日に明るさを増してきています。明け方の空では、明るい冬の1等星たちと一緒に南東の空で輝きます。毎日アルデバランとの位置関係を見ていくと、星座をつくる星々とは違う、惑星ならではの動きを見ることもできます。
- 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
- 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
- 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
- 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。