商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2022年3月

さんふらわあの夜空

海の上から見る星空は、普段陸から見ている星空と違って、街の明かりや山に邪魔されることがないのでとっても綺麗です。頭の上から水平線まで、360度どの方角も見渡すことができます。陸からでは広い砂漠や草原、高山の上からしか見られない、特別な星空を、さんふらわあからどうぞお楽しみください。流星群や天の川を見た記憶は、忘れられない想い出になります。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2022年3月の夜空

南西の空

南西の空
この星空が見える時間
3月初旬21時半頃
3月中旬20時半頃
3月下旬19時半頃

3月に入ると下旬に春分を迎え、陽射しは徐々に暖かくなってきます。夜空では冬の星々は早い時間に西に傾き始め、深夜を過ぎると順に沈んでいき、夜の冷え込みはまだ冬を感じさせるものの、星空のようすは冬の終わりを感じさせます。日暮れ間もない時間から、冬の大三角や冬のダイヤモンドを描く1等星たちは、赤・白・橙・青白と、様々な色でにぎやかに瞬きます。日が暮れて十分に暗くなると、冬のダイヤモンドの下に星団すばるが現れますが、その淡くはかない姿を楽しめる時期は、そろそろ終わりとなります。老人星(カノープス)は、真冬のほんの少しの間しか姿を見せない星ですが、上旬の早い時間なら見られるかもしれません。滅多に見られないことから、見えたら寿命が延びるとも言われた星ですから、晴れて南の水平線まで星空が広がる日には探してみるのも面白いでしょう。最も明るく輝く1等星・大星(シリウス)のあたりから、冬のダイヤモンドの中を通り、五角星(ぎょしゃ座)を抜けて、北西の空のいかり星(カシオペヤ座)へは、冬の天の川が流れています。すばるや天の川のような淡い光は、正面からではなく目の端で見るとフワッと浮かびあがってきます。月明かりのない夜は、ぜひ意識して見てみてください。
つづみ星(オリオン座)の三ツ星は、地球の赤道をそのまま天に伸ばした「天の赤道」とほぼ重なります。そのため春分の日は、太陽はちょうど三ツ星と同じ軌跡を描いて真西に沈みます。以降秋分まで、太陽は天の赤道より北側を通るようになり、北半球では昼が長く、夜が短くなるシーズンとなるのです。

北東の空

北東の空
この星空が見える時間
3月初旬21時半頃
3月中旬20時半頃
3月下旬19時半頃

3月は、北の空に北極星が見つけやすい時期です。北極星は真北の空でほとんど動かない星なので、星から方角を知る手がかりになります。北極星はポツンと輝いているので、いきなり見つけるのは難しいですが、北斗七星やいかり星(カシオペヤ座)を頼りにすると、簡単に見つけられます。3月は宵のうちはどちらもよく見えるので、ぜひ北極星探しをしてみましょう。
北極星がほとんど動かないことは、今の多くの人が知っているかもしれませんが、星を頼りにヨーロッパ人が世界進出をしていた大航海時代、実はそのころ北極星は真北から3°もずれていて、少しだけ動く星でした。それでもやはり2等星の北極星は目印になったと考えられるので、レーダーもGPSもない時代、船乗りたちはとても注意深く星を観察していたことでしょう。
北極星が真北でなくなる理由は、地球は地軸を中心に自転していますが、この地軸が回転するコマの軸のようにふらつくからです。そのため常に北極星が地軸の先にあるわけではなく、4千年前はトゥバーンという星が真北にあってほとんど動かない星になっていました。その頃は、いかり星はトゥバーンを見つける頼りにはならず、北斗七星だけが頼りだったでしょう。ただ北斗七星とトゥバーンは近いので、低緯度地域でも北斗七星は一晩中見えていて、古代文明時代の人々は、きっといつも北斗七星をたよりに当時の北極星・トゥバーンを見つけていたことでしょう。星空はいつも変わらないようですが、気がつかないうちに変化しているのです。1万2千年ほどすると、おりひめ星が北極星の代わりになる時代もやってきます。

明け方の空に集う惑星たち

冬至から3ヶ月が経ち、3月は日の出が1時間近く早くなってきます。先月に続き今月も、夜明けの前の東の低い空には明けの明星・金星が明るく輝き、そのすぐ近くには赤い火星も見られます。地球からまだ遠い火星は、今はそれほど明るく見えませんが、12月の最接近に向けこれから少しずつ明るくなっていき、最接近時には大星(シリウス)よりも明るくなります。3月下旬になると土星も金星に接近してきて、三惑星がまとまって一緒に輝く、珍しい星空が見られます。さらに28、29日には細い月も近くで輝き、明け方の空がにぎわいます。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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