海の上から見る星空は、普段陸から見ている星空と違って、街の明かりや山に邪魔されることがないのでとっても綺麗です。頭の上から水平線まで、360度どの方角も見渡すことができます。陸からでは広い砂漠や草原、高山の上からしか見られない、特別な星空を、さんふらわあからどうぞお楽しみください。流星群や天の川を見た記憶は、忘れられない想い出になります。
※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。
2021年の流星群
2021年2月の夜空
南の空
- この星空が見える時間
- 2月初旬21時半頃
- 2月中旬20時半頃
- 2月下旬19時半頃
2月に入ると、冬の1等星たちが全て、日没直後からよく見えるようになります。20時頃にはそれぞれに最も高くまで昇り、頭上から南天の夜空を華やかに飾ります。その少し西側には火星も輝いています。最接近から4ヶ月経って少し暗くなったとはいえ、まだ1等星の明るさで、冬のにぎやかな星空に華を添えています。冬のダイヤモンドの外側には、星団"すばる"も見えます。すばるは少し暗い4等星の星の集まりですが、意識して目の端で見るようにすると、ポワッと浮き上がって見えてきます。肉眼で見えるのは6個か7個の星ですが、双眼鏡を使うと見える星がぐっと増え、“星団"であることがよく感じられます。惑星である火星は太陽を廻っているので、夜空で星座とは違う動きを見せますが、毎日観察していると、火星は日々すばるに近づいて行き、3月の頭にすばるの横をかすめて通過します。2月下旬から3月上旬は、すばると火星を双眼鏡で一緒に見ることもできます。滅多にない遭遇ですので、ぜひ注目してみましょう。火星はその後、徐々に暗くなりながら、3月から5月にかけて冬のダイヤモンドの中を通過していきます。冬のダイヤモンドも火星も明るく、街中でも見つけることができるので、ぜひときどき見上げて、星座と惑星の動きの違いを感じてみてください。また南の水平線の少し上には、古来、見えると縁起がよいとされてきた老人星(カノープス)が、21時前後にほんの少しだけ姿を見せます。南に行くほど見えやすい星ですので、これは太平洋航路の空ならではのお楽しみです。
北の空
- この星空が見える時間
- 2月初旬21時半頃
- 2月中旬20時半頃
- 2月下旬19時半頃
2月は3日に節分、4日に立春を迎えます。まだまだ寒い時期ですが、夜空にはしし座、そして北斗七星が見えやすくなってきて、春の兆しが感じられるようになります。しかしまだ寒いのに、春というのはなぜなのでしょうか?実はそれには星の動きが関係しています。最も太陽が高くまで昇る日を夏至、最も低くまでしか昇らない日を冬至と言いますが、古い暦ではそれぞれ夏の真ん中、冬の真ん中の日とされていました。そして冬至から夏至への中間となる日、すなわち春分の日を春の真ん中ととらえ、冬至と春分の中日を立春、春分と夏至の中日を立夏とし、立春から立夏までを春ととらえていたのです。現在は西暦を採用してるので立春が2月となりますが、中国やその影響を受けてきた日本では、以前は立春の頃が1年の始まりとなる暦を使っていました。中国では現在でも旧正月を春節として祝っており、日本でもいまだに年賀状に迎春と書く風習が残っています。でも地球は太陽を365.2425日かけて廻るので、暑くなっても寒くなっても季節は巡り、元に戻ります。つまり「1年の始まりの日」には意味はなく、どの日でもよいのです。季節というものも徐々に変化するもので、本当ははっきり区切られるものではありません。夜空に見える星座も、一晩眺めていれば3季節分見られますし、それは日々少しずつ変化していきますが、例えば春の盛り、春分の頃に一晩中見られる星座を春の星座と呼んだりします。古来、日本では「兆し」をとらえることを大切にしてきたところがあります。ぜひ春の兆しの星座を立春に眺めてみましょう。北の空には季節によらず動かぬ北極星も見えます。動かぬものと巡るもの、その両方が見えるので、私たちは安定できるのかもしれません。
今年も気になるベテルギウス
恐らく、星座の中で最も有名なオリオン座。2月はほどよい時間帯に南の空高くに輝きます。棍棒を振り上げる狩人オリオンの右脇で輝く星が、赤い1等星ベテルギウスです。昨年の2月に2等星にまで暗くなり、話題になりました。ベテルギウスは終末期の不安定な星で、最終的に大爆発を起こして死を迎えると考えられています。今回は今までになく急激に大きく減光したことで注目されました。これは爆発の予兆ではなく、それはまだ当分(10万年くらい)先と考えられますが、その後も異例の減光を見せるなどしており、やはり今年も目が離せない星です。
- 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
- 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
- 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
- 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。