商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2025年5月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2025年の星空

2025年5月の夜空

西の空

西の空
この星空が見える時間
5月初旬22時頃
5月中旬21時頃
5月下旬20時頃

5月前半は、日没から30分くらいすると、夕焼けの残る西の空で2個の明るい星が輝きだします。北寄りの星が惑星の木星で、南寄りの星が冬の1等星シリウス、星座をつくる星(恒星)の中で最も明るく見える星です。月前半は明るいこの二星と、その間にはオリオン座の赤い1等星ベテルギウスも見られますが、星座をつくる星は毎日1度ずつ早く沈んでいくので、5月後半は低い空に木星のみが輝いているでしょう。木星も今月が見納めとなります。十分に暗くなった西の空によく輝いて見えるのは、ふたご座としし座の明るい星、そして火星です。双子の頭の星であるポルックスとカストルは、東の空に昇ってくるときは、兄カストル、弟ポルックスの順に現れます。しかし西の空では並んで一緒に沈んでゆくので、仲の良さを感じさせます。日本でも兄弟(おとどい)星や夫婦(みょうと)星といった名前が伝わっており、対の星として見られていました。しし座は春の星座として最初に昇ってくる星座で、5月に入るといち早く南から西へと傾いてきます。獅子の心臓で輝く1等星レグルスと、西洋鎌に似た頭の部分が特徴的で、十分に暗い星空なら初めてでも見つけ出せるでしょう。ポルックスとレグルスの間で輝く、赤い星が火星です。「惑星」は星座の中を日々行き惑うよう動くことからその名が付いていますが、火星は惑星の中でも特に早く動きます。先月は双子の星と並んでいた火星が、今月はポルックスからレグルスに日々寄っていき、少しずつ暗くなっていきます。今月も10日おきくらいに火星の位置を追っていくとおもしろいでしょう。6月17、18日には、火星はレグルスに超接近します。

東の空

東の空
この星空が見える時間
5月初旬21時半頃
5月中旬20時半頃
5月下旬19時半前頃

日が暮れてしばらくすると、東の空にはオレンジ色の明るい1等星、アークトゥルスが輝きだします。西のシリウスや木星が沈んだ後は明け方まで、この星が夜空で最も明るく輝きます。ちょうど今は瀬戸内海で鯛や鰆が産卵のために群がり、そのようすは魚島とよばれます。そのころ夜空に明るく輝くアークトゥルスには、うおじま星という名が伝わります。また瀬戸内地域ではもう少しすると麦が熟れてきますが、その頃に日暮れとともに頭上で輝きだすこの星には、麦星や麦熟れ星という名前も伝わっています。うおじま星から北側に目を移すと、北斗七星がよく見え、反対に南側を見ると、白く輝くスピカが見つかります。夜空に大きな曲線を描くこの星の並びは「春の大曲線」とよばれています。一方、低い空には、おりひめ星やあまのがわ星といった夏の星々も見えはじめています。南東で赤く輝く赤星は、西洋ではアンタレスとよばれますが、これは「火星に対抗するもの(アンチ・ターレス)」という意味の名前です。今月は東西に分かれ、同じくらいの明るさで輝くこの二星を、ぜひ見比べてみましょう。

春の空を駆ける勇猛な王の獅子

今月は日が暮れて空が暗くなると、南東の高い空にしし座が現れます。東寄りの空でしし座は、天に向かって駈け昇るような姿に見え、とても雄大に感じられます。獅子、ライオンは、エジプトやメソポタミアの古代文明の頃から王の象徴、王の守護とされ、像やレリーフ、印章にも描かれ、星座にもなりました。しし座の心臓の位置で輝く1等星レグルスの名は、「王の星」や「王権」に由来すると言われます。レグルスに次いで明るいデネボラは、その位置のとおり尻尾を意味する名前の星で、麦星・真珠星とともに、夜空に「春の大三角」を描きます。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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