商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

モニター当選者様 乗船レポート(2019年2月 愛知県 O様)

乗船体験レポート 2019年2月 愛知県 O様

行程
2月12日(火)  
 17:55 大阪南港 出航
2月13日(水)  
 07:55  志布志着
 10:00  垂水市 荒平神社(15分)
 11:00  鹿児島市 桜島有村展望台(30分)
 11:30  霧島市 桷志田黒酢本舗(10分)
 13:00  バレルバレーGEN(麹ランチ工場見学60分)
 14:00  妙見温泉石原壮(入浴90分)
 16:00  霧島神宮(20分)
 17:00  鹿児島市SHIROYAMA HOTELホテル
送迎バスで天文館吾愛人(郷土料理ディナー)
SHIROYAMA HOTEL泊
2月14日(木)  
 09:00  仙厳園(90分)
 11:00  指宿市池田湖(10分)
 11:30  唐船侠(流しそうめんランチ60分)
 13:00  長崎鼻(30分)
 14:00  山川砂蒸し温泉砂湯里(60分)
 16:30  薩摩伝承館(30分)
指宿白水館泊
2月15日(金)  
 08:00  山川(フェリー)
 09:00  南大隅町根占
 10:00  佐多岬(40分)
 11:30  味の大砲(海鮮ランチ台場公園見学45分)
 13:00  肝属郡雄川の滝(60分)
 15:00  内之浦宇宙空間観測所(30分)
 16:30  志布志市 うなぎの駅(10分)
 17:00  志布志港着
 18:00  志布志港 出発
2月16日(土)  
 07:55  大阪南港 到着

新造船「さんふらわあさつま・きりしま」の感想

我々夫婦はフェリー旅の大ファンです。特にさんふらわあは、50年まえ学生時代まだ名古屋ー高知―鹿児島便が就航していたころからの愛用者です。
その頃は、大広間に雑魚寝状態でしたが、豪華にプールなんかもあったようなきがします。
3年前にも大阪港から別府へ温泉旅に出かけています。そのときは、瀬戸内の夜景と、到着時の鶴見岳の雄姿に感動しました。

フェリー旅の利点はいっぱいありますが、

  • マイカーに重い荷物を積んだまま何日でも移動できること。
  • 移動中も狭い座席に拘束されることなくゆったりした気分で部屋でゆっくりするもよし、レストランやお風呂、ロビーイベントなどに出かけるもよしで自由にすごせること。
    (ちなみに私は探検気分で船内ウォーキング)
  • 客室の選び方によっては、非常にお値打ちにしかもレンタカーなどわずらわしい手続きなしに気楽に出かけられること。

我々定年後のゆとり世代には最適な移動手段です。

今回のフェリーは新造船ということもあって、大阪南港へ着くなり「わあー大きくてきれい」しかも初めてのスイート客室と乗船前から気分が高揚していました。


船の外観

乗船手続きは簡素化され、受付時に受け取るカードキーで入船確認や船室のセキュリティ管理が行えるシステムです。
お蔭で同乗者も運転手とともに車で入船できドックからエレベーターで8階の宿泊階に直結できます。
ここは最上階で展望デッキ、エントランスとスイート客室のみで静かです。ずいぶんプライベート感が増しました。

高級感あるエントランスを抜け硝子の自動扉の先がスイートエリアです。
廊下のカーペットが紺碧の海のイメージですてきです。


廊下

カードキーをノブの部分にかざしていざ入室、部屋は、12畳程度と広く三人余裕で宿泊できそうです。
内装はシックで落ちつきのある色で、カーペットや壁、机、ソファーなどがカラーコーディネイトされていています。


客室

バスルームもあり床のタイルの六つ目網デザインも気に入っています。
海側にはバルコニーがありイスとテーブルが用意されています。
あいにく往復ともに強風と雨で全く使えませんでしたが、晴れた日にはワインを飲みながら夕陽や朝陽を眺めると最高でしょう。


バルコニー

部屋には、アメニティーグッズもそろっていて、ドリップコーヒーやお茶とさんふらわあクッキー、冷蔵庫には冷えた鹿児島のミネラルウォーター(樵の分け前)が用意されています。
まさに高級ホテルといった感じです。

  • アメニティ
  • 客室内茶菓子

部屋の確認が終わったらさっそくお風呂。部屋にも立派なお風呂はついているのですが、やはり展望大浴場で海を見ながら足を延ばしたいと、1階下の大浴場へ。
更衣室は小型ロッカー式でちゃんとロックができて安心、シャワー室やドレッサースペース、トイレなどもあり、明るい雰囲気です。
浴槽は、海に面して長方形のお風呂が三つならんでいて、海を眺めながら足を延ばすとちょうどいい感じ。
十数人は入れそうです。ちょうどスーパー銭湯―の小型版といった感じです。

次は、お待ちかねの夕食、6階のレストランで冷たいビールとともにいただきます。
食事はバイキング形式でお肉料理、魚料理ともに味もよく種類も豊富です。
特にお魚料理はずいぶん種類が多くてうれしいです。
いろいろなフェリーがありますが、私的には食事はさんふらわあが一番おいしいと思います。
今回も勘八の刺身と、カツオのたたき、糸寄りのマリネ、ローストビーフなどたくさんチョイスしました。
これにデザート、フルーツ、フリードリンクがついて2000円は随分お値打ちです。
主人は65歳以上ですのでシニア割引がありさらにお得でした。
アルコール類は実費ですが種類も多く適正価格でたくさんいただきました。


船内レストラン(夕食)

もうお腹いっぱいで船内を探索、インフォメーションがタッチパネルになっていて新しい感じ、内容はもう少し詳しくなるといいですね。たとえば現在どのあたりを航行しているかがわかると、窓の外の明かりから場所のおおまかな特定ができ旅心をそそられるのですが。
8時からの船上プロジェクションマッピングはとてもきれいでした。
後はゆっくり部屋で過ごしておやすみするだけです。

  • 船内案内パネル
  • プロジェクションマッピング

船旅は揺れを心配する方が多いのではないでしょうか。
今回は、往路は低気圧、復路は南岸低気圧が2つもきていて最悪な気象条件でした。
キャプテンからのメッセージでも[時々揺れることが有ります]のアナウンスに心配していたのですが、さほど感じることなくゆっくりと休むことができました。
特に低層階より上層階のほうが揺れが少ないように感じました。
近年は免振技術もずいぶん進化しているのでしょうね。
技術的なことは、よくわからないのであくまでも感覚ですが快適にすごせました。

朝、目覚め早朝から営業している朝風呂へ、体が目覚めたらレストランで朝食。
夕食ほどではありませんが、和洋食そろっていてコスパです。


船内レストラン(朝ご飯)

部屋に戻り荷物整理をしていたら、もうすぐ着岸のアナウンスあっとゆう間に夢のようなスイートな旅は終わりました。

もう少し長く乗っていたい。帰りたくない最高のクルーズでした。
主人曰く、「こんな船なら船に乗るだけの旅もありだね。」とのこと。
きっとまたどこかに連れて行ってくれることでしょう?
希望としては名古屋港からの復活を切に希望します。


旅行の感想

鹿児島は、何度か訪れたことがあるのですが、自分で計画を立てて旅するのは、初めてでツアーで経験できないいろんな驚きや発見がありました。また大隅半島は初めての周遊です。

鹿児島県に降り立った瞬間2月だというのに暖かい。名古屋に比べると5度以上もたかく、冬でも観光に差し支えない気温なのはありがたいことです。仙厳園では緋寒桜が満開で季節に先駆けたお花見が楽しめました。池田湖の菜の花は1か月早いとききれいだったかな?佐多岬の御崎神社は亜熱帯気候に立つ神社で、南国ムードいっぱいです。

今回はサブテーマを温泉とグルメとし観光の合間に楽しむ予定でした。

1~2日目は、有名な観光地でどこを回っても華やかで見どころが多くコンパクトにまとまっているのが魅力です。特に噴煙を上げる桜島の溶岩道路、霧島新燃岳、指宿の蒸気の上がる海岸線の迫力は素晴らしく何度行っても火山大国の偉大さと恐ろしさを実感できます。

旅好きの私も鹿児島が温泉天国だとは知りませんでした。あまりに魅力的なところが多く旅行日程を2~3日伸ばし温泉巡りを楽しみたかったと後悔しきりです。
とりあえず今回はメジャーな4か所をめぐりました。憧れの石原壮では渓谷と大木の木洩れ日の中優雅に入浴でき至福の時間が過ごせました。SHIROYAMAHOTELでは、噴煙を上げる桜島を眺めながら朝風呂を楽しみ、山川精塩所跡絶壁下の海岸ではあちこちから蒸気が上がり砂蒸し風呂はとてもワイルドです。今回は、山川精塩所跡ががけ崩れで登れなかったのと玉手箱温泉が定休日で入れなかったのが心残りですがここが一番のお気に入りです。白水館はさすが名旅館、整備された松の庭園は素晴らしく、館内や薩摩伝承館には、数えきれないほどの薩摩焼を中心とした焼き物が展示されていて、全体が美術館のようでした。解説付きの館内のギャラリーウォークがあるともっと楽しめたのではと思います。お風呂は少し渋い感じですが、湯は塩化泉で温まりました。

  • 山川砂蒸し温泉

次の機会には、妙見温泉の田島館、霧島新燃荘、旅人山荘、粟野温泉南州館、湯河内温泉、村の湯温泉、鰻温泉、TM温泉、猿ヶ京温泉、古里温泉など訪れたい温泉がまだまだ沢山あります。

グルメもたくさんありました。黒酢の里の試飲(もちろんお土産に黒酢を買いました)、麹蔵と麹料理、吾愛人での地鶏の刺身、きびなご、さつま揚げ、黒豚等、指宿の名水流しそうめん、大隅の新鮮な海鮮、うなぎなどどれをとっても逸品で申分ありませんでした。暖かな気候や火山の恩恵で生活する人々の豊かさたくましさを実感できました。鹿児島発で秘湯4か所くらいとグルメを巡る旅などが手ごろな小ツアーあるとうれしいのですが?

  • 流しそうめんランチ

最後の大隅半島は、まだまだ開発途上で秘境感いっぱいです。佐多岬、雄川の滝、内之浦宇宙観測所などそれぞれにすばらしいのですが、そこまでの経路がまだまだ厳しく、自然観光は高低差のある徒歩道が1キロ以上つづくので雨風の強い時や高齢者には厳しいです。現在整備中できっとこれからは、もう少しよくなっていくのでしょう。それでも最果ての佐多伊座敷にある食事処時海は予約いっぱいで海鮮丼をいただくことができませんでした。代わりに訪れた大砲さんも新鮮な魚とおいしい天ぷらそれ以上にお値打ちさにおどろきました。あと立ち寄りどころが西側に多く、もう少し内陸に農産物(かんきつ類やさつまいも、地鶏、黒豚など)を生かした食事処や物産館があるとドライブがてら休憩できるので助かります。

  • さくらじま


内之浦宇宙観測所

最後に鹿児島は、自然も、気候も、人びとも、温かく奥深く大きな気持ちで迎えてくれました。
ぜひまたフェリーさんふらわあで訪れたい旅先の一つです。

2月はちょうど40年目の結婚記念日にあたるため普段より少しグレードを上げた旅行を計画して応募したら、当選の通知をいただき実現することができました。
フェリーさんふらわあさま及び鹿児島県交通政策課さまほんとうにありがとうございました。


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